本屋lighthouse "アクティビズムのアート/アー..." 2025年7月31日

アクティビズムのアート/アートのアクティビズム
アクティビズムのアート/アートのアクティビズム
グレゴリー・ショレット,
秋葉美知子
BLM運動に関する記述。 マイケル・ブラウンの射殺事件後、「アーティストたちはこの運動の中心にいた」と記し、すぐさま重要な点として、ここには「自分をアーティストだと考えたことのなかった人々」も含まれるとつけ加えている。(p.194) 社会は変わるべきだ、あるいは変えられると思ったとき、我々は自ずとアーティストになるのだろう。しかしこれは、たとえば参政党的な運動においても作用する機序だ。別の言い方をすれば、いわゆるリベラル的な価値観を求める政党の運動は、「社会は変わるべきだ」「我々には社会を変える力がある」と人々に思わせる要素を持たなかった、ということになる。 「また平常に戻るという(偽りの)約束さえ存在しない社会的災難の状態であり、そこでは、よりよい、より公正な経済的、政治的、あるいは歴史的選択肢があった記憶さえも消えていく」という、著者が「非存在」と呼ぶ状態(p.206)にある我々が、いかにしてアーティストになりうるか。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved