
読書猫
@bookcat
2025年7月31日

マウス
村田沙耶香
読み終わった
(本文抜粋)
“「私、本って、怖いんです……戻って来れなくなるから……。国語の教科書や、テストの問題文を読んだだけでも、なんだか……自分が小学生の女の子でここは教室だってことを思い出すのに、すごく、すごく時間がかかってしまって……く、苦しいんです」”
“仕事として働くとき、いくらウェイトレスのスカートをはいていても、私は性別から解放されているような気持ちになれる。女として品定めされるのではなく、店をまわすための「駒」として品定めされるのだ。私はそれが心地よかった。誰よりも駒になりたかった。”
“「好きな服を着るのがおかしいなんて、私には意味が、わからない」”
“「何で? だって、洋服って、少し似合っていないほうが可愛いでしょ」”

