Eukalyptus "独自性のつくり方" 2025年8月1日

独自性のつくり方
これを読んでハッとしたのは、私は本書のほとんどを「当たり前に」行ってきているという点だ。 読めば読むほど、「やっぱりそうだよね」「これいつもの私じゃん」と思う内容ばかり。 なので、私からしてみれば、薄めの本だし、内容は薄くはないのはわかっているが、目新しさがなかった。 そこで思うのは、もしかしたら一般的にはこういった考え方が不足しているのか、ということ。故に書籍化されているのか、と。 私は田村正資さんが書いた本だから読んだだけで、その『独自性』を欲して買う人の方が大半なのかもしれないと。 私ら世代の人たちは特にであるが、昨今の人間は「ライフステージ」というものショートカットしようと躍起になっているのだよ。 コストパフォーマンスや効率化、そんなワードがネットワークでは飛び交っている。 それほど、何かから逃げたいのか、スキップしたいのか…待てない人間が増えてきているかもしれない。 そんな時にこの本は「待った」をかけてくれる。私はデフォルトでできているので、再構築でもしないと伝えることが難しいが、何故そう感じたか、や何故そう思うか、といういわゆる「内省」にフォーカスすると本書の内容のような『独自性』を見出せるかもしれない。 そうそう、根本的に「内省的でない人」だったり、物事の奥行きを考えられず、「平面的にしか捉えられない考え方」の人は、この本を読んでも体得は難しいと思う。元々、あるものに対して多角的(立体的でも可)に捉えるタイプの人には理解がしやすいと思う。そういう文体だからだ。 *とてもざっくりと言うならば、MBTIでいう「N」と人には読みやすく、「S」の人には読みづらいかもしれない。
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