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Eukalyptus
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@euka_inrevarld
アーティスト、作曲家、哲学者、一応書店員。 人文書と理系の本が好きです。 哲学や自然科学、生物系を主に。 装丁や出版社もこだわりながら選びます。
  • 2025年10月10日
    私的な書店ーたったひとりのための本屋ー
    韓国の或る個人経営の書店の開業とその後について、本人が綴るエッセイ。 この書店の業態は、韓国の薬局に近く、1対1のヒアリングを経て、見合う本を「処方」してもらうシステムだ。 こういった仕事のスタイルに対して、通常よりも多くのしかかるのは、著書本人の心労だろう。一人一人に時間やエネルギーを割くというのはそれだけで一苦労なものだし、より良い選書をしたいと思うのであれば尚更だと思う。(働き方が似ているのでとても共感した 時折、別の書籍の引用が記載される。書店を経営するにあたり、本に気付かされ、それが引用され、読者が気付かされる。「本」ひとつでこのような効果(セレンディピティ)をもたらすのが楽しい部分である。 チョンジヘさんの私的な書店のシーズンがこれから先、長く巡り続けることを祈るばかりだ。
  • 2025年10月6日
    メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む
    メルロ=ポンティ『眼と精神』を読む
    療養中に読み始めた一冊。 端折った箇所は多いが『眼と精神』という本がどのようなものなのかがざっくりとわかりやすかった。 なにしろ武蔵美で随分と面白そうで高尚なことをやっていることに感心した。 私も職業柄、制作した抽象画を用いた哲学をしているが、その際にメルロ=ポンティの哲学の視点がかなりキーになっているので、本書ではセザンヌやパウル・クレーについての言及が多く、加えて好きな画家でもあったので面白かった。『眼と精神』を読みたくなる。そして読み比べたくなる…!
  • 2025年10月4日
    フロイト、性と愛について語る
    Readsで見つけて買った本。 全編通して興味深かった。少し丁寧に自身の過去に置き換えながら、フロイトのなぞる愛情や性愛について、当てはまる部分があると感じた。 前時代的な記述があったかと言われると私は見つけられなかった。同性愛の記述に関して、それは同性愛の治療というよりは、同性愛の何故について知っておくべきことのように思えた。 私自身にもそこが当てはまり、後天的な同性愛(一過性の)と愛情関係の混同を解きほぐす鍵になるのではと感じた。("治療"するかは本人の選択であるべきだが… 幼少期の性行動に関する考察もなかなかに面白かった。やはり自分に置き換えるとより理解できるやもしれん。
  • 2025年9月25日
    メタファーとしての発酵
    メタファーとしての発酵
    サンダー・キャッツの発酵の本はどれも高いのでお手頃な本書を先に読むことにした。 最近、あるものの境界を拡げたり、曖昧にするような観念について触れることが多いので、例にも漏れず本書がそういった立ち回りをしている。 菌類の本を好んで読んでいる身からすると、菌というとはさほど悪いものとは思わず、滅すべきものという観念は崩れ始めている。 今や菌というのは不浄で害をなす存在という誤解がプロパガンダのように蔓延っているため、それに対して考え直すきっかけになるだろう。 発酵という言葉がメタファーになることで、あらゆる表現に拡がりを見せている気がする。発酵という概念が認識されていなければ成立しないからだ。そこが面白い。 とにかく読みやすく、安いので是非見つけたり取り寄せたりすると良い。
  • 2025年9月15日
    ハナバチがつくった美味しい食卓
    思っている以上に読みやすくて、1日で読み終わった。 京都大学学術出版会『ハナバチの教科書』が日本のハナバチの本ならば本書は海外のハナバチの本だろう。 大筋は似て非なるものと感じた。が、予備知識として相互に響き合うので2冊連続で通読した方が良いだろう。読書スピード的にも。 ハナバチが早く実生活と結びついて本書らを活かしたいと思った。
  • 2025年9月12日
    ハナバチの教科書
    類書のほとんど無い「ハナバチ」についての専門書が久々に、しかも選書で。 選書は圧倒的に専門的なそれより読みやすいし、頭に情報がすんなり入って来やすい。 ハナバチについて、外国人の書いた著書の翻訳本と読み比べてみたい。 本書が圧倒的にハナバチについて基本的な情報を押さえていて、なにより最新だと思う。 体感は4〜6時間で読み終わる感じ。本当に選書を読んでいるのと変わらない感覚で読めるから読みやすい。
  • 2025年9月10日
    龍ノ国幻想8 呱呱の声
    私の愛読書。毎度ぶっ通しで読み終えてしまう。 ちょうど一年ほど前に読み始めてからがあっという間で、月末の刊行を毎月心待ちにしていた。(それはもう取り乱すほどに 遂に、遂に最新刊が発売され、一瞬で没入感に浸った。 常とは違う世となっている今にぴたりと沿うような話なので胸を張ってオススメしたい。 *また1年…お預けを喰らうのかなと思うと身悶えそうです😇
  • 2025年9月10日
    美の進化
    美の進化
  • 2025年9月10日
    細菌が世界を支配する
    細菌が世界を支配する
  • 2025年9月9日
    植物はそこまで知っている
    植物はそこまで知っている
  • 2025年9月9日
    樹木たちの知られざる生活
    樹木たちの知られざる生活
    何かの参考文献だったんだ…
  • 2025年9月9日
    コケの国のふしぎ図鑑
  • 2025年9月9日
    植物は〈知性〉をもっている
    植物は〈知性〉をもっている
  • 2025年9月8日
    差別はたいてい悪意のない人がする: 見えない排除に気づくための10章
    本書はとても読むに軽いが扱っている内容は重いと感じた。 個人的に、本書である大月書店『差別はたいてい、悪意のない人がする』とみすず書房『韓国、男子』と太郎次郎社エディタス『〈公正(フェアネス)〉を乗りこなす』の3冊が相互に作用し、理解を深めてくれると感じている。 実際本書にも上記の2冊の内容を含んだ記述があるから、何を指しているのかはよく理解できた。 自分に欠落した視野によって取りこぼしてしまった人を減らすために、私はずっと色々な人の悲喜交交を観測し続けると思う。こういった時にきちんと言葉を選べるように。自己検閲が日に日に酷くなっているけれど、ひとえに取り残された人を取り残さないためだと思う。
  • 2025年9月2日
    国際的な環境ガバナンスと日本の木材利用
    食わず嫌いせず日本の森林事情も読んでいきたい。 お安いし、築地書館だし。
  • 2025年9月2日
    深海の闇の奥へーー生物発光に魅せられた海洋学者の冒険
    生物発光の本…!欲しい、欲しい… 注文しよ。
  • 2025年8月29日
    アクオリーナ 茂垣綾介が導く ジェラートの深化
    【内容編】 これは単なるジェラートの本ではない。プロ向けの専門書なので、まずジェラートを構成する"材料"について化学的に。 数式によって各材料の割合が割り出せるようになっている。本当にプロ向け。 そしてこの本の良いところは「ダメ」が無いこと。よくある料理本にある「ダメな例」など、少しトゲトゲするような言い回しが無いのだ。 この方の感性もとても豊かなので、講演なども行っているようなので、ジェラートに対する美学と共に言葉が磨かれているのやも。 私が知らないだけで多分ジェラート界の権威だと思うのですよ、本当に凄い人の凄い本が出たという感じ。 レシピも精巧で、家で作るものではなくほぼ業者向けだけど、ただただ茂垣さんの圧倒的な感性を浴びることのできるものとして読める。 高いお金を出して買った甲斐がありました。チャレンジしたい方は是非。
  • 2025年8月28日
    本をともす
    本をともす
    普段鈍器本や専門書ばかり読んでいるのでこの本はライトすぎて1時間で読み終わった。が、内容が薄いなどとは思わなかった。 いち書店員として、人文書と自然科学、(勝手に)生物の選書を担当している身として、選書のスタンスに近いものを感じた。 良いと思う出版社がほぼ一致。私もそれらを好んで発注をかけているんだよー!と思った。 大手の本屋でもなければひとり本屋でもない、小さな本屋で働いている身として、取次に関する諸々に関しては(書店経験はないと記してあった上で)まだ見えていない部分があるな…と感じたりもした。 私はあと半年足らずで今の職場を退職する。仕事自体は大好きだし、選書にも自信があった。どこの書店よりも自分の選書した棚が一番好きなくらい。それでも離れざるを得ない環境になってしまったので、そこがとても惜しい。毎度くる販促のチラシを見るのが大好きだったし、数ヶ月早くから良さげな本に目星をつけるのも楽しかったから、これからはおおよそそれが叶わなくなる。自らでより良い本を探し、書店で購入することになるはずだ。私の選書がまたどこかで必ず活かされることを自分に願う。 ひとり本屋はただでさえ火の車であろうが、私はそういったところで働きたいと常々思う。
  • 2025年8月28日
    アクオリーナ 茂垣綾介が導く ジェラートの深化
    【装丁編】 物凄く良書なので2篇に分けたいと思います。 まず感動したのがA4サイズのハードカバーに太いスピンが付いていること。 プロ向けの教書に近く、一般書には程遠いものの、スピンが付いていることで製本の拘りを即座に感じた。 そして、本書が章によって紙の種類を変えているところもよく拘られていると思った。 一つの書籍に2〜3種類程は使われているだろうから、そのコストも半端ないだろう。 更にハードカバーの素材もかなり厚みがあり、重厚かつ頑丈な作り。 表紙もツルツルな紙ではなくマットだが手触りを感じる仕様なので、製本にとてもお金が掛けられた書籍だろうと感じた。 読み途中だが、奥付をすぐ見て印刷所さんに敬意を表した。 お値段は税込¥7480と可愛らしくないが、仮に古書となっても¥3000〜¥4000は下らないだろう。本書は書店や出版社から取り寄せて買うべき本だろう。アクオリーナ店主自身もプロ向けの教書のようなものだと仰っていたが、専門外の人間が買っても本当に良い本だと思っている。 内容には読み終えてからたっぷり触れることとする。
  • 2025年8月24日
    藻類 生命進化と地球環境を支えてきた奇妙な生き物
    5,6冊並行して読んできたがようやく読み終えた。 藻類に関する書籍は5年前に刊行された本書で最新と言っても良いほどに類書が無いのが厳しい。 初めは藻類の誕生、次に具体的すぎるほどの具体例や活用例から、環境問題と藻類について述べられている。 藻類の誕生はとても心躍る面白い内容であったが、中盤は少々個人的に納得しかねる表現が続き、中弛みを経験した。根気よく読み続け、後半に差し掛かった時には、約10年前には事実として引き起こされているヒトと気候変動と藻類の身につまされるような問題について述べられている。 とても複雑な気分になる本であった。著者がアメリカ人なので、表現がアメリカナイズされており、心に引っ掛かる部分もあるのだが、藻類という視点でヒトと世界を考えていくのはとても大切なことだと常々考えている。
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