
gato
@wonderword
2025年8月1日
Love Letters: Vita and Virginia
Virginia Woolf,
Vita Sackville-West
まだ読んでる
187pまで。『オーランドー』が出版された1928年分を一気読み。いやー凄かった。ヴィタの浮気をきっかけに『オーランドー』のプロットが出来あがったと知って、「へ〜それでもあの結末にしたんだ〜」などと考えていたら、二人が仲直りしてすぐにヴィタの父親が亡くなる。しかもヴィタの愛したKnoleの邸宅は弟に相続されることになってしまい、二重に苦しむヴィタをヴァージニアは慰める。
オーランドーが性別をスイッチしていくというアイデアはもっとずっと前に生まれていたわけだが、それが「もしヴィタが男だったらKnoleを相続できた」という形で現実に伏線回収されていたとはね。小説はヴィタとKnoleの思い出に捧げられる。
初めは「『灯台へ』の1/3しか本屋からの注文が入ってない」と嘆いていたが、あれよという間にヴァージニアのベストセラーに。そしてヴィタはどこに行っても〈リアル・オーランドー〉として人気者になる。ヴィタは元々セレブなので、つまり同時代人にとっての『オーランドー』は一種のゴシップ本でもあったんだなぁ。