
読谷 文
@fumi_yomitani
2025年8月2日

天使も踏むを畏れるところ 上
松家仁之
読み終わった
本書は、皇居新宮殿造営にまつわる顛末と、その設計を担った建築家・村井俊輔の半生を中心に、複数の人物の視点から戦前〜戦後の歴史を背景にして描かれた物語である。
あくまでも史実を元にした創作であるため、調べてみると登場人物に関しては大胆にフィクショナイズされている部分も多いが、皇室の方々や政治家、外国の建築家については実名や匿名で頻出し、実際の歴史的事件などの描写もあるため、まったく違和感のない物語世界が構築されている。
上下巻合わせておよそ1,100ページ。
建築に興味がない人には退屈かもしれない。
しかし、もしあなたが少しでも建築に関心があるならば、間違いなく最高の読書体験となるはずだ。
建築や歴史に詳しい方であれば、モデルとなる人物を当てはめてゆく謎解きの楽しみと、やはり新宮殿造営の内実が明かされることへの驚きがあるのではないだろうか。
詳細な感想はnoteに書きました。
よろしければ。
https://note.com/fumi_yomitani/n/nd7a1140978a3

