高橋|往来堂書店 "黄金比の縁" 2025年7月30日

黄金比の縁
黄金比の縁
石田夏穂
またしても石田夏穂にやられた! なんだこれ面白すぎる。人事採用、ひいては他者をジャッジすることへの疑念をこんなふうに表現するなんて。どこにでもありそうで、どこにでもあったら困る、けれど実は本当にそうなんじゃないかと思わせる状況設定が巧みすぎるんだこの人は。ねばっこい主観に振り回されてきた主人公が客観的な仕組みを設計して復讐を目論む、という構図も痛快。石田夏穂ぜんぶ読むマシーンにおれはなった。といっても未読はあと一冊。
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