
H.A.B(エイチアンドエスカンパニー)
@koya_books
2025年8月2日

版元番外地
下平尾直
読み終わった
偏屈で人見知りとも感じる文章は、しかしとても「読ませる」ものでぐいぐい引き込まれてしまう。しっかりした読書や思想が、どこからもかしこからも、どんどんと迫ってくるのにどうにもそれが心地が良いのはどうしてか。
読了後、「あれ、でもなんか、とっても「編集」の本だったな!」と思わせられるところもさすがというか……。とても好みの本でした。このような人であれ、などどいうことは著者が全文を通じて否定しているのですが、このような本であれ、ということはひとつ、心に掲げておこうというふうには。
ちょうど片手で持った際に指があたる部分に大胆な空白がある組版も良くて。良くて、というか、ギリギリ攻めてるなあ、これすごいギリギリで、でもそのギリギリさが全体で一貫しているので、中途半端にずらすものおかしくて、いやこれ、作る方もOK出す方もすごいなあ、と思いました。


