
しをに
@remnkkswn60306
2025年7月12日

彼方のアストラ 5
篠原健太
再読
急に思い出して一気読みしてしまった。7月、漫画を読みすぎ。以下、うっすらともネタバレしたくないので行間多めに開けます。
この漫画はとにかく、最後に彼らが彼らに戦略を持って一目も会わず、ばっさり切り捨てて自分の人生を胸張って獲得して、なんの後ろ髪も引かれてないような描写で終わったことが本当に好きだった。救いですらあった。実際には何もないでは済まないかもしれないけど、何か残るのが当たり前であってもほしくない。情など何にも残んなくてもいい。何に情をかけるかはそれぞれが選べばいい。
頭から読み返すと、色んなところであーーーーってなるから面白い。トンデモご都合設定と、ちっちゃいコマでのわちゃわちゃぐだぐだトークと、ガチ目に固めたストーリーラインのバランスの妙義。まんまと、ぴたっと、ハマったのだと思う。初めて読んだ時にどこかに長文感想書いた気がするんだけど、どこだっけ。掘り起こしたい。
特にカナタ周りの絶妙に締まらないぐだぐだトークは本当に篠原先生の作品でしか味わえないというか、ところどころで唯一無二のミラクルを起こしつつ、本物のぐだぐだも残しつつ、なんだこれと毎度思うほど何ものにも代え難い。
ところで、十種競技って好きなんですよねー。なんでこんな過酷な組み合わせで競技化しようと思ったんよ……という無茶苦茶さが好き。キング・オブ・アスリートなんてこれまた無茶苦茶な称号がつく訳だと思うし、SFファンタジーの主人公が十種競技のトップアスリートってこと自体にだいぶぐっときました。