r "ババヤガの夜 (河出文庫)" 2025年8月3日

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@teihakutou
2025年8月3日
ババヤガの夜 (河出文庫)
最高! 電車乗り換えるのを忘れそうになりながら読んだ。こんなにのめり込んで読むの久しぶりだった。エンタメ小説を読むのが久しぶりだったからな。やっぱり楽しいな。 途中、時空がグラッと揺さぶられて、ここで放り出すわけにいかなくなって、最後まで一気に読んだ。女として生きることや、シスターフッドについての描写を楽しむつもりで読みはじめたので、こんな仕掛けも用意してあったとは…とやられた。 (これが載ってた「文藝」をわたしは持っていたのにこれを読まずに売ってしまったのよ… 別に今読めたからいいけど、これからは文芸誌買ったらせっかくだからお目当てのところ以外も読みたいと思う) 型にはめると理解しやすくて安心できるから、世間は個人にも関係性にもベタベタとラベルを貼り付けてくる。違和感があったとしても、そこに安住しておけば楽ではある。でも、外側から勝手に貼り付けられたものを内面化せず、「どこまでも自分自身」でいられる新道と尚子の胆力がかっこよすぎた。 怪しまれないためにこっちから型にはまりに行くという生き延び方もあるし、偽名のようにコロコロ変えてやることもできる。ラベルなんて所詮そんなもの。
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