
Ropa
@Ropa_28
2025年8月13日

蛍たちの祈り
町田そのこ
買った
読み終わった
#読了
蛍たちの祈り/町田そのこ
子供は親を選べないのです。
だから生まれつき不幸のオプション付きで人生を歩まないといけない人もいるのです。
今たまたま『僕のヒーローアカデミア』というアニメを視聴しています。轟焦凍くんというキャラクターが、自身の生い立ちから父親を憎んで、父親から遺伝した能力を使いたくなくて、それを使わない事が父親を否定する事だと信じて戦うんですよね。
その彼に、対戦相手の主人公の緑谷出久くんが叫ぶんです
「君の!!力じゃないか!!!!!」
って。
今日この本を読み終わって
このデクくんの台詞が急に甦ってきたんです。
どんな生い立ちも家庭環境も
背負った罪も
その人の人生を縛る呪いは断ち切れる
君の!人生じゃないか!!
って聞こえました。
手を差し伸べる人がいて、その手に必死にしがみついて人生の奔流に抗う人がいて、少しずつ自分の人生を積み上げていく。
そんな話でした。
許すとか忘れるとか
そういう綺麗な話ではないです。
だって許せないし忘れられないでしょう、そんな簡単には。
だけど、
幸せになりたいと願う事も
幸せになるために踏み出すことも
等しく与えられた権利だと思います。
真っ暗闇の中でも
誰もが淡くやさしく光る一筋の光を見つけられますようにという祈りに思えました。







