
くりこ
@kurikomone
小沼理さん『共感と距離感の練習』読了。これ今年読んだ本の中で一番いいかも・・・
彼が人の痛みに「共感してしまう」ことと容易な共感への警戒感を抱きつつ書いたエッセイであり思考の書。私は男性でもゲイでもないから彼の見えている世界は「わからない」のだけど、文章が立体的で
追体験できる。
彼が最後に「未来を拡張していくには力を抜いて無防備になり私的なことを語ることが必要だ」と、身体に着目したところが興味深い。
人は、抑圧され孤立を深めるほど体の緊張が高くなる。緊張が解かれ「これは私の体である」と感じた時ほど自分の言葉で話すことが出来る。
私自身も緊張を手放してもっと自分の言葉で語れるようになりたいし、もし世界の片隅に追いやられ強張っている人がいたら彼らに手を差し伸べたい。私を含め彼ら無防備になれた時、私たちの内側に彼らの言葉が宿る。それが世界を拡張してくために必要だと感じた。
