amy "ババヤガの夜" 2025年8月4日

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@note_1581
2025年8月4日
ババヤガの夜
ずっと読みたいな、読みたいなと思っていた『ババヤガの夜』 ダガー賞を受賞したこのタイミングでとうとう読みました。お、おもしろすぎる。もっと、もっとこの二人を見せてくれ、終わらないでくれと願ったけれど、最後のシーンが美しくて胸が苦しくなった いわゆる反社会的な組織がでてくるけれど、命よりも大切なメンツ。はたしてそれを守ることは"男らしい”ことで"かっこいい"ことなのだろうか。結局恥をかくのが怖くて怖くて仕方ないだけじゃないか。距離のある場所から眺めているとなんというかバカじゃないの?お言いたくなるくらいに滑稽だ でもこのメンツのために、人をモノとして扱うような人間は、悲しいかな現実にたくさんいるのである。しかもカタギにもたっくさん。 新道と尚子がメンツという錆びた鎖でがんじがらめだったあの場所から二人で逃亡する。これが喜ばずにいられようか 現実だときっとこうはいかない。新道の存在はファンタジーで、まさに『ババヤガ』だ。でもいま読むファンタジーはこういうのもいい。魔法や異世界も好きだけど、確実にいまのこの世界と地続きのなかだからこそ活きるファンタジーがある。ダガー賞を受賞した『ババヤガの夜』だけど私はこの作品はファンタジーだと思う
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