
絹
@indigo_mtm
2025年8月8日

検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?
小野寺拓也,
田野大輔
読んでる
読み終わった
図書館で借りて読んでいる
読み途中だけど、第二章「ヒトラーはいかにして権力を握ったのか」、1920年代から1932年にかけていかにナチが国民の支持を得るかについての流れと手法が記録されている
今日本でも某極右政党が支持を得始め、党首が支持者のコントロールのため排外主義的な主張を抑制している点とか、ヒトラーが全く同じことをしていたらしく、ナチの流れをほぼ沿ってるんだなとわかって寒気がした
以下ちょっとずつ読んでる感想
ネタバレを含みます
25.8.7
ナチスの経済政策について
成功した部分もある、というのは事実だが、大半は前政権の方針を引き継いだ結果だった
それに、経済政策が功を奏したのは外国人の戦争捕虜やユダヤ人の労働力や財産を搾取したからという点を否めない
一部の人の、文字通り命を賭した犠牲なくして成し得ない経済的成功は、健全なものとは言えない
家庭支援政策について
成果を生み出した部分もあるが、そもそもその目的は馬車馬を働かせ続けるために適度な餌と休憩を与えるに等しいもので、さらに恩恵を受けるのは健康なアーリア人に限定していたという点で、全体を肯定はできないなという結論
8.8
読み終わった!
結局のところ、ナチスは良いことをしたと捉えるのは一面的なものに過ぎず、それが包摂と排除を常に孕んでいたという点で、肯定はできないということに帰結した
読んでいても、アーリア系ドイツ人に優遇政策を施した一方で、そうでない人たちに行ったギョッとするような残虐な政策の描写もたくさん出てきた
後書きを背筋が伸びる思いで読んだけど、今極右勢力が世界的にも台頭してきている中で、筆者の言う「反ポリコレ」の欲求にのまれてしまった人たち、についても、真面目に考えて対話しなければならない段階にあるんだろうなと感じる
簡単なことではないけれど…




