5月
@yacchi5
1900年1月1日

急に具合が悪くなる
宮野真生子,
磯野真穂
読み終わった
ここまで凄みがある本を他には知らない。
ガンの転移を繰り返している哲学者・宮野さんと人類学者・磯野さんの往復書簡だが、やはり病の当事者である宮野さんの言葉が圧倒的に深く、重い。
ガンという病に罹る、ということは自分の人生のコントロールを手放すわけではない、という思いが言葉の端々から感じられる。
宮野さんが「この物語のエースは間違いなく私だ」と言い切る箇所。
孤独と恐怖で足が震えるようなマウンドに1人で立つエースは間違いなく自分しかいない、と言い切れる強さに、何度読み返しても涙が出てくる。

