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@bunkobonsuki
2025年8月5日

貧困に関する事柄ついて著していた著者が、脳に障害を負ったことで、かつて取材していた貧困層の人々の思いを再解釈、翻訳した本。
貧困は教育不足、として語られやすい。
しかし本書は、脳機能の異常から来る貧困を論じている。筆者の体験談から「脳に障害を負うと仕事にどんな悪影響が生じて、周りからどう見られるか」が語られる。
この「周りからどう見られるか」がこの本の肝だと個人的に思っている。「アイツはやる気がない」と軽蔑を向けた先には、十二分のやる気がありながらも貧困に喘いでいる人がいる可能性がある。そのことを知れただけでも嬉しい。


