
M.M
@cao97440
2025年8月5日

BUTTER
柚木麻子
読み終わった
殺人容疑で捕まった梶井真奈子。
見た目はまったく美人ではない、むしろふくよか。複数人の男性を虜にし、3人の殺人の容疑にかけられている。彼女は料理、とりわけバターを使った料理が大好き。なぜ彼女は殺人を犯したのか。本当に殺したのか。30代女性記者、里佳が梶井との面会を通して、バターのように甘くじんわり翻弄され、溶かされ、身を破滅しそうになる。
バターのようなこってりした女性とはこうあるべきという世の男性からの視点。
拭いたくても拭えない、中毒性のあるバターのように。
バターは雌牛のミルク。すなわち血液。白いけど赤い。容疑者をつくりあげ、容疑者の血となったバター。想像して、ゾワッとしてしまった。
バターを使った料理もたくさんでてくるけれど、思い出してよだれが出そうになるけれど、しばらくは食べなくていいかな。お腹いっぱい!
そんな一冊です。

