
おでんち
@odenchi
2025年8月6日

アルジャーノンに花束を〔新版〕
ダニエル・キイス
読み終わった
ちょっと前に再び話題になっていて、実はちゃんと読んだことがなかったのでこの機会に。
賢くなったらきっとお母さんに受け入れてもらえると夢を持ち手術に挑んだチャーリー
知性を得たチャーリーが今までいかにバカにされ、虐げられてきたのかを気付いた時のショックは計り知れない。知らないままの方が幸せなこともある。
急激に知性を身に着けたが、心までは大人になれない。賢くなって周りの者を見下し始めた時には、人はこんな簡単に驕ってしまうものなのかとがっかりした。
しかしこのままで終わらないのが悲しいところ。
知性が頂点に達したらあとは下降するのみ…
アルジャーノンの死を見て自分の未来を予見したチャーリーは何を想うのだろう…一度何もかも理解してしまった後に失うことの恐怖。
チャーリーは幸せだったかなぁ…幸せの度合いとしては何も知らなかった頃がいちばん良かったのだろうなぁ…でもたったひとりお母さんに認めてもらいたかったんだろうなぁ…と思いを馳せる。切ない物語だった。

