
橋本吉央
@yoshichiha
2025年8月7日

ヤクザの子
石井光太
読み終わった
「生まれくる子供に家庭を選ぶことはできない。その一方で、国や社会にはどんな子供をも不適切な環境から守る義務がある。」
支援を受けることを拒む家庭こそが、真に支援とつながりを必要としているのだということを、改めて強く感じられる本。
児童養護施設や、児童自立支援施設など、社会的養護の支援機関に、一定数反社会的組織を身内に持つ子どもたちがいるのだろうと想像すると、その運営の困難さが想像される。児童相談所なども、ヤクザの家庭には介入しづらい(拒まれる)のだろう。
ドラッグという身体的快楽と結びつきやすいところも、反社会組織や犯罪がなくならない、そして問題を複雑化させる原因なのだなということもまた、強く感じた。
親がヤクザ等で、子どもが困っているときに、祖父母が手を差し伸べるが、過剰に厳しく躾をしたり勉強させたりすることで逆に子どもが反発する、という事例がいくつかあった。やはり、子どもに必要なことは、まずその子どものありのままを受け入れるということなのだろう。
