
はる
@haru_reads
2025年8月7日

汝、星のごとく
凪良ゆう
読み終わった
親のネグレクトによって、自己防衛として誰よりも早く大人にならざるを得なかったんだな、
それでも、その経験が無駄だったとは、どうしても思えない。
なんて私が言うのは、烏滸がましいことかもしれないけれど。
北原先生、最初は「なぜこの人は…?」と戸惑うような言動に目を引かれながら、
読み進めるうちに少しずつ、先生は先生なりの
先生にしかわからない人生を歩んできたのだろうな、と深く考えるようになった。
この作品の登場人物のなかで、一番好きな人です。
それぞれが、それぞれにしかわからない人生を生きている。
だからこそ、他人に好き勝手言われていいことなんて、一つもない。
気にしないでいられる人に、私もなりたい。
もうこの年齢だから、わかっていたつもりだったけれど、
改めて「人生って本当に大変だな」と思わされた。
そして同時に、「それでも生きていくことは尊いことなんだ」と、
この作品がそっと教えてくれた気がします。
私の人生もきっと、これからいろいろなことがある。
苦しみながら、受け入れながら、変わりながら、
この作品が、わたしにとっての一番星になれるような人生を歩んでいけますように。
[追記]
この小説はネグレクトや多様性、SNSの炎上といった様々なワードが浮かぶ作品で、まさに現代が詰まりまくっているなと感じました。
私たちに今、必要なことは何か、大事なことは何かを問いかけられているような気がしています。