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@__lily74
2025年8月7日

ケアと編集
白石正明
読み終わった
「編集」を生業として数年が経ち、「編集とは暴力である」と思うことが増えてきたわたしにとって、優しく温かいイメージのある「ケア」と「編集」をイコールで結ぶことができるのか、という問いが常にあった。もちろんこの本の著者である白石さんが手がけてきた「ケアをひらく」シリーズは、昨今一番読んでいるシリーズといっても過言ではない。大勢の人にわかってもらえるように、楽しんでもらえるように、共感してもらえるようにといった見せかけかもしれない大義を振りかざし直していく原稿、効率化を求めるばかり何かの二番煎じにすぎないような余白のない企画……働くにあたってみえてきた限界みたいなものから解き放たれるような編集論だった。こんな風に仕事ができたら、つくづくとそう思う。
