
くりこ
@kurikomone
2025年8月9日

コモンの「自治」論
岸本聡子,
斎藤幸平,
木村あや,
松本卓也,
松村圭一郎,
白井聡
まだ読んでる
今の現状で女性議員を増やし続けていてもそれはリーンインフェミニズムに過ぎないのではないかとずっと疑問を持っているのだけど、『コモンの「自治」論』での杉並区長の岸本聡子さんの論考「<コモン>と<ケア>のミュニシパリズムへ』がヒントをくれた。彼女は既存の対立、競争といった男性的価値観で行われる政治や選挙に疑問を持っていて、代わりに「政治のフェミナイゼーション」を提案する。これは、共生、協力、包括、共有と言った、女性的価値観で政治や選挙の仕組みを根本から変えるということ。ここで、彼女は「ケア」の視点の重要性に言及する。例えばチリでは国民皆ケアシステムと言って家庭内で無償で行われているケアの一部をプロフェッショナル化して国家が支援している。市場の外に置かれているケアを内部に取り込むことでケア労働を担っている多くの女性や、ケアされる側を中心に取り込めるし、それが政治に反映されるというのは、大変重要な指摘。
ただ、日本は、私たちの生活になくてはならない技能実習生を雑に扱うことをまずは止めないと難しいと思う。
私たちの生活や命を支えるケア労働者を無償、低賃金で働かせていることは技能実習生の扱いと連続した問題だから。
