コモンの「自治」論

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- くりこ@kurikomone2025年8月9日まだ読んでる今の現状で女性議員を増やし続けていてもそれはリーンインフェミニズムに過ぎないのではないかとずっと疑問を持っているのだけど、『コモンの「自治」論』での杉並区長の岸本聡子さんの論考「<コモン>と<ケア>のミュニシパリズムへ』がヒントをくれた。彼女は既存の対立、競争といった男性的価値観で行われる政治や選挙に疑問を持っていて、代わりに「政治のフェミナイゼーション」を提案する。これは、共生、協力、包括、共有と言った、女性的価値観で政治や選挙の仕組みを根本から変えるということ。ここで、彼女は「ケア」の視点の重要性に言及する。例えばチリでは国民皆ケアシステムと言って家庭内で無償で行われているケアの一部をプロフェッショナル化して国家が支援している。市場の外に置かれているケアを内部に取り込むことでケア労働を担っている多くの女性や、ケアされる側を中心に取り込めるし、それが政治に反映されるというのは、大変重要な指摘。 ただ、日本は、私たちの生活になくてはならない技能実習生を雑に扱うことをまずは止めないと難しいと思う。 私たちの生活や命を支えるケア労働者を無償、低賃金で働かせていることは技能実習生の扱いと連続した問題だから。
- 仲嶺真@nihsenimakan2025年6月24日読み終わった本書のために集まった七人の執筆者たちはこの困難な時代を認識したうえで、「自治」のカを日本社会で取り戻すためのヒントを提示しようとしている。コモン)を耕し、それを管理する方法を模索するなかで、私たちの「自治」の力を鍛えていく。それこそが「人新世」の複合危機を乗り越える唯一の方法なのだ。 p.8