blue-red "時間と自己" 2025年8月9日

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2025年8月9日
時間と自己
他著の引用から木村敏に興味を抱き、本屋で漁って適当に選んで買ったみたら、精神医学と哲学思想が交差する深い鉱山の中にたどり着いたようだ "祭り"は過ぎ去り、現在と未来はこれまでの延長でしかないという感覚のポスト・フェストゥム。分裂病 "祭り"はこれからやって来るはずで、未知な未来に固執するアンテ・フェストゥム。鬱病 今が"祭り"のさなかであり、直接的な現在を生きるイントラ・フェストゥム。癲癇・躁病 「私は……である」という主語的な自己と「……は私である」という述語的な自己。それらの相補的・反復的関係性 哲学思想系の本は抽象的な思索にずっと終始してとっつきづらいことが多いけど、本書は、身近な問題である心の病気をバックボーンとし、実際の患者のインタビュー例などを交えることでけっこうとっつき易い(あくまでも比較的だが)。著者のほかの著作は読んだことはないが、新書ということもあって読みやすくまとめられている方なのかしらん? 時代を超える名著ですね
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