
ユメ
@yumeticmode
2025年7月9日

成瀬は天下を取りにいく
宮島未奈
読み終わった
感想
「成瀬って一体どんな主人公なのだろう?」と興味津々で読み始めたのだが、読み終える頃にはすっかり彼女のことが大好きになっていた。小学校の卒業文集に将来の夢を「二百歳まで生きる」と書いたり、ひと夏を閉店する西武大津店からの中継に映り込むことに捧げたり、突然M-1を目指したり、髪型を坊主にしてみたりと、自分がやりたいことを人目など気にせず貫き通し、そのための努力は惜しまない成瀬の生き様が痛快だ。成瀬なら本当に二百歳まで生きられるような気さえしてくる。青春を唯一無二の形で謳歌する成瀬を見ていたら、最近溜まっていたストレスが少し晴れたような清々しさを覚えたし、私もやりたいことをやろうと勇気をもらった。
そして、成瀬の幼馴染である島崎の存在もこの物語には欠かせない。成瀬あかり史は、隣にいて見届ける島崎がいてこそいっそう輝く。二人にはいつまでもゼゼカラを続けてほしい。

