
漆野凪
@urushinonagi
2025年3月7日

読み終わった
中学時代に初めてこの本に出会ってから、たびたび読み返している。読み返すたびに、悲しいお話だな、と思うけど嫌いになることができない。桜庭一樹さんの感情の吐露の描写や、風景による閉塞感・子どもゆえの無力感などの内面描写が秀逸で、するすると読めてしまう。
学生のときは浮世離れしてすてきに見えた「砂糖菓子の弾丸」を撃つ藻屑と友彦の2人が、大人になってから読み返してみると年相応の幼さを持っていて、2人とも今を生存することに精一杯で、なんだか魔法が解けたように思えて物悲しかった。
山田なぎさが海野藻屑に対して初めて撃った砂糖菓子の弾丸である「逃げようか」という台詞が大好き。





