
kotorineko
@readbook-1011
2025年8月9日

夜に猫が身をひそめるところ
吉田篤弘,
吉田音
買った
読み終わった
読書メモ
読書日記
「分からないのがいいんですよ。分からないから、また考えるでしょう?『考え』だけは、どんなに狭いすき間でもするすると抜けてゆきます。決めつけたり、分かってしまったりしたら、そこまでです。でも、分からなければ、いつまでもどこまでも楽しめます。食べたことのないミルリトンみたいに」
「考える」ということとはどういうことか?
をキーワードに進んでいく。
私も、よく考え込む癖があるけど、その思考の流れはまさに猫が『人間が通れない狭いところをくぐり抜けて見知らぬところへ抜け出す』ようなもの。
正直、この「考え込む癖」は私にとって、時に自分を苦しめるのでネガティブなものだったけど
黒猫がスルスルといろんな道をくぐり抜けてどこかにたどり着く、と想像すると、そう悪いものでもないのかもと思えた。
『知らなくていい。知らない者、わからない者だけが考える。そして、「考える者」だけが少しだけ前へ進める。
そうであって欲しい。いや、そうだと私は思っている。』
分からなくても、答えが出なくても、少しだけでも前に進めたら、それで良いと許してくれる本でした。




