読書日和 "言葉の国イランと私" 2025年8月11日

読書日和
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@miou-books
2025年8月11日
言葉の国イランと私
前半はペルシア文学研究者である著者の、テヘラン大学留学時代の記、後半はそれから四半世紀以上が過ぎ夫を亡くした著者が再度イランを訪ねる内容。 中学の国語教師だった26歳の著者が、たった一枚の写真をきっかけにペルシア語に魅せられ運命を大きく変えていく話にすっかり夢中になってしまって一気読み。まだードル360 円時代、イランに留学する人もおらずどうやっていくの?というところから、関いて国王に手紙を出してしまう!(当時は革命前でイランはパフラヴィー朝)、そして念願叶って国費留学生としてイランで過ごす4年間。当時は女性が大学に行くのすら大変な時代であったろうに...。本人の好奇心の強さ、諦めなさ、探究心もすごいけど、それを見守る家族、婚約者、本人も感謝しているのが伝わってきて読んでいて嬉しい。 後半に出てくるイスラームの知恵の部分がまた良き。 イランでは「コーラン」とともに「ハーフェズ詩集」を備えている家庭がほとんどで、「ハーフェズ詩集」で占いをして遊ぶ、素敵すぎる... ルバイヤートも訳されているそうなので、この方の翻訳だとどんな感じになるのか気になってしょうがない。 読書いいなぁ、と思えた本でした。
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