sugimoto
@babyiheaven
2025年3月19日

タイタンの妖女
カート・ヴォネガット,
浅倉久志
読み始めた
読み終わった
2025/03/07 - 2025/03/19
「神が現実で私たちにしていること」を書いた小説。そう解釈するのが、自分的にはしっくりくる。感動的な結末で、最後の一文には思わず本を閉じて立ち上がってしまった。
冒頭で、火星、水星、地球、タイタンという物語の大筋が示され、場面展開が分かりやすく、読み進めやすい。作品の手のひらの上で流れに乗りやすい分、先が読めないようなエンタメ的な驚きが減っているようにすら思うが、情景や人物の描写が的確で過不足が無いので、テンポ良く作品に入り込める。
1959年の名作SFで(個人的には)少し量もあるので、ついつい取っつきにくく思って長く積み本にしていたが、全然読みやすい小説だった。
爆笑問題、太田光の解説も良い文章。
私と同じように太田さんきっかけで読む人も多いだろうけど、この解説は読み終わってから読んだ方がいいと思う。先に解説を読んじゃうタイプの人は気をつけて。