
たご
@clan_1967
2025年8月11日

明るい方へ 父・太宰治と母・太田静子/斜陽日記
太田治子,
太田静子
読み終わった
太宰治の名作『斜陽』、その元となった『斜陽日記』と、娘が描いた父と母の記憶。人を愛したのかそれともその人の文学を愛したのか。けれど、どちらにしても同じことのような気もする。
太宰は男としても父親としてもどうしようもなく、そのどうしようもなさの被害を1番に被ったであろう著者は、父親を憎みながらも自分にお墨付きを与えてくれた彼を憎からず思う気持ちもあって、それが切ない。でも、たとえ全部がそうではなかったとしても、たしかにお互いに恋している瞬間もあったのだと、そう信じたいし、そうであろうと思う。だって、恋してなけりゃ、あんな手紙、書けっこないもの。