
セオアヤ
@seosaaan
2025年8月12日

美学への招待 増補版
佐々木健一
ちょっと開いた
数年積んでた。
小田部胤久『西洋美学史』の18章の末に文献案内として載っていたので、関係しそうなところだけ読んでみた。
前提として、『西洋美学史』18章を読んで、ダントーはポップアートを芸術史の終焉に位置付けたとのことだったが、ピンと来なかった。
むしろ芸術史の終焉はデュシャンのレディ・メイドではないのか?
その問いを解消するために、該当箇所だけ読んでみた。
本書はこの疑問に答えていた。
ダントーはそれまで頭の中で無定形に考えていた「芸術とそうでないものを分けるのは何か?」という問いが、《ブリロ・ボックス》を見たタイミングで顕在化したのではないか。
この問いは《泉》の時点で建てられる問いのようにも思うけど、ダントーにとっては《ブリロ・ボックス》がそのタイミングだったんだろう、というのがこの本の回答だった。
今の目から見たら確かに《泉》だろと思うけど、なんというか哲学者も人間なんだな、と思った。
