
八
@Hachi8
2025年8月13日

文化系のための野球入門
中野慧
読み終わった
@ 自宅
新書ということもありお盆休み中の合間合間に読んでサクサクと読み終えた。
長年趣味として関わりを持ち続けている野球がテーマだったこともあり読みやすかった。
平易な言葉で説明してくれているので、野球はあまり知らないという人が読んでも読みやすいと思う。
個人的には面白いなと思う部分もあれば、筆者の主張に対してそうかな?と疑問を持つ部分もまああった。
number文学を取り上げている部分で、「不在の中心」という形式をとることで、その人物を神格化しているという指摘があった。これはスポーツ関係の本では本当によく見る手法だなと思った(いい悪いは別として)。確か『怪物に出会った日』も対戦相手に話を聞くという同じような形式をとっていた記憶がある(未読なのだが)。
取材対象者自身の口から出る言葉よりも、取材者から出る言葉よりも、同時代を生きた選手という第三者から出る言葉の方が凄さが増すし、お墨付きのような感じが出て、確かに「神格化」するには効果的だと思う。
ただnumber文学の代表格である『嫌われた監督』は「不在の中心」という形式はとっていなかったと記憶する。わりと落合本人と鈴木さんが中心で話が進んでいたように思う。

