
りなっこ
@rinakko
2025年8月12日

シェイクスピア全集(23)
ウィリアム・シェイクスピア,
松岡和子
読み終わった
再々読。トロイ戦争を題材とした戯曲なので、アキレウス、ユリシーズ、ヘクトル、アエネアス…といったお歴々がそろっていて、それだけでも楽しめる。
トロイラスとクレシダの恋については、ただクレシダが不実だったという単純なことではなく、そも男たちが始めた愚かな戦(“事の起りは淫売と間男”)の彼女は被害者であり、元々は敵地だった場所で新しい恋人を得ようとするのも、生存本能の強い女子の成せる業…という見方もあっていいと思う。トロイラスは彼女の強かさを見くびったのではないか。“あれはクレシダであってクレシダではない。”
