
読書日和
@miou-books
2025年8月13日

愉快なる地図
林芙美子
読み終わった
今から約100年前、1930年の初めての海外旅行とその後の旅のお話。
林芙美子は旅が好きな女性だった。両親は行商をしていたので子供の頃から宿が変わるのは気にならない。
初めての海外旅行は1930年、婦人毎日新聞社の講演で団体で台湾に。時の台湾は日本の植民地。彼女はあまりにも植民地的なものには興味をみせず、庶民の街を一人歩く。
その翌年、今度は一人で下関からパリまで行く!この明治の
女性の肝っ玉の座り具合!
下関から船で釜山へ、ソウルを経て満州へ。長春、ハルビンと列車で旅してシベリア鉄道(の3等車!)でモスクワを経てパリまで2週間。寝台券なし!逞しすぎる、、、パリを下駄で闊歩し、現地のお嬢さんからフランス語を習う。バイタリティありすぎでしょ。
帰りは船で、との事でナポリ、マルセイユを経由して横浜まで。かっこいいなあ。
その後も樺太へ行ったり、北京へ行ったり。(これは従軍でかな?) この時代に三等列車上等!と一人旅に出る女性のかっこよさに連れまくりでした。
彼女が約100年前にパリで感じた、日本の女性は家事に縛られすぎ問題。100年経っても変わらないってところがなんだか身につまされつつ。それでも当時の女性よりはずっと自由になっているはず、さ。
まだ放浪記を読んでいないので、読まねば!な気持ちに。


