not_six
@not_six
2025年8月13日

プレーンソング
保坂和志
まだ読んでる
持って出た
今日はただ人に会う日だったけど、お守りみたいに本を選んで #持って出た 。誰かの話じゃなくて、物語が良くて、小説が良かった。
喫茶店で、人がかわるがわるトイレに行ったり喫煙ボックスに行ったりしている間に少し開いて読んだ。そんなわずかな時間にでも自分を取り戻すかのように、いや、そんな言い方は違うか。自分がたった今もちゃんと自分であることを確かめるみたいに。
開いて、滑る文字を捕まえて、口の中で音なく音読する。と、読めるようになってくる。読めてるならオッケー。今、わたしオッケー。
喫煙者のその時間だってやってる事は同じだと思う。
そんな風にお守りみたいに本を選んで持って出たり、出先で本屋に駆け込んで本を買うこと、ある。というか、そんなことばっかり。
誰も(自分も)頼りにならない(出来ない)からって、ね。
会った相手がどうとかではなくて、ただわたしが、少し、緊張してたってこと。
池袋で西武池袋線、豊島園行きを横目に急行に乗る。また少し開いて読む。するすると読める。
(いつだって誰も悪くないから、今後あなたが席を外している間にわたしが本を読んでいたとしても気を悪くしないで欲しい。)




