
まとまと
@matomato0624
2025年8月13日

違国日記 1
ヤマシタトモコ
お気に入り
何回も読んでる
支援センターの本棚に置いてあるのを読んでハマり、去年に大人買いして一気に読んで大好きになった作品。
このシリーズは全体的な雰囲気や散りばめられたセリフたちがわたしにとっては癒しで(癒し系の内容ではないのだが)、疲れた時や時間をもてあました時にぱらぱらめくると、心に栄養が行き渡るのを感じる。
この作品の存在に心が救われているのを感じる。
キャラクターの中では、断然、槙生(マキオ)さんが1番好き。
素敵だなと思うセリフは大体いつも彼女のセリフで、わたしもこんな人になりたいと強く思う。
時々出てくる、朝の心理描写の文章もとても好き。
1巻には、夕食を作るシーン、朝食を食べるシーン、みんなで餃子を作るシーン、ホットサンドを食べるシーンなど、食べものを作ったり食べたりする描写がよく出てくる。
なんだろう、料理をする場面や食事をする場面がよく出てくる漫画は結構好き。
心が和むというか、健康になれる気がする、何かが。(?)
※以下ネタバレ
やっぱり、1番最初にわたしの心を掴むのは、朝の両親の葬式で、朝がたらい回しにされそうになっている時に槙生が放ったセリフだった。
1巻で1番好きなセリフもやはりこれだった。
「ーーー(省略)ーーーあなたは、15歳の子供は、こんな醜悪な場にふさわしくない。少なくともわたしはそれを知っている。もっと美しいものを受けるに値する。あなたの寝床はきのうと同じだ。そこしか場所がない。部屋はいつも散らかっているし、わたしは大体不機嫌だし、あなたを愛せるかどうかはわからない。でも、わたしは決してあなたを踏みにじらない。それでもよければ明日も明後日もずっとうちに帰ってきなさい。たらいまわしはなしだ。」
「もっと美しいものを受けるに値する」「決してあなたを踏みにじらない」という言葉が、とても響いた。
長くなりそうなので、大好きな槙生さんのセリフを書き連ねてもいいですか、いいですね。
「あなたの感じ方はあなただけのもので誰にも責める権利はない。」
「…あたりまえってことは何もないね……」
「15歳みたいな柔らかい年頃、きっとわたしのうかつな一言で人生が変えられてしまう。」
槙生が、朝のことを愛することは出来ないかもしれないけれど、人としてきちんと尊重しよう、自分のうかつな一言で、朝の中のまだ形を成していないふわふわとしたものをうっかり決めつけてしまわないようにしようとしてくれているのが伝わってきて、そういうところ、本当に好きです。
これから話が進んでいくにつれて、どんどん人が増えていってわちゃわちゃし出すんだよね、ふふ、楽しみだ。
あとね、序盤の、パソコンに向かっていた槙生が振り返る描写の描き方が、暗い方向から、光が差す方へ振り返っている感じがして、好きです。

