
ヒナタ
@hinata625141
2025年8月14日

ガラスと雪のように言葉が溶ける-在日韓国人三世とルーマニア人の往復書簡
イリナ・グリゴレ,
尹雄大
読み終わった
この数週間、自分の体に染み込ませるようにこの本を何度も開いて読んでいた。
日本で暮らすルーマニア人のイリナ・グリゴレさんと、在日韓国人三世である尹雄大さん、日本語によるおふたりの往復書簡。往復書簡、好きなんですよね。
おふたりのそれぞれの状況と日本語との距離、などを想像しながら、自分がいかに無自覚に日本語を使っているか、ということを考えながら最初の方は読んでたのだけど、読み進めるうちにそもそも文字に頼りすぎな自分自身に気付かされる。
文字を読む=情報を得る、ということはなんとなく良いことのように思っているフシがずっと自分の中にある。SNSを読み、新聞記事を読み、小説を読み、商品パッケージの裏の情報までも読む。読むことが好きだから、ということはあるけど、あらためて考えると偏りすぎだなぁと思う。
ちょうど帰省をしていることもあって、少しのんびりしてSNSから離れ、窓の外の雨の音を聞き、海や空を眺める時間がいくらかあったのがよかった。また東京に戻れば生活はあっという間に文字に飲み込まれてしまうだろうか。
沈黙して感じ取りたい。それを言語化するときは横着せずに言葉を探し続けたい。




