Hoshiduru "無人島のふたり" 2025年8月14日

Hoshiduru
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@lilimoe
2025年8月14日
無人島のふたり
ほんとうに驚くほど、不思議とするりと読めてしまった。著者の作品はたぶん1個読んだくらいで思い入れは特に無いのだけれど、読み手への配慮か、もしくは自身の体力ゆえなのか、平坦で簡潔な語り口のなかには、死に向かう者が抱えている慟哭や、おぞましさがない(あってほしいということでは無くて!)。ただ「吐き気」と書いてあっても、私が二日酔いで感じるそれとは違うんだろうな、いや、同じ日もあったのかな。そこに書かれていない痛みや苦しみをはじめとした、さまざまな感情は想像するしかできないが、この想像のなかで著者はあり続けるんだなあと思う。
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