千草 "天才望遠鏡" 2025年8月15日

千草
千草
@chigusa2330
2025年8月15日
天才望遠鏡
「星の盤側」「妖精の引き際」も読み終わっていたけど感想をまとめていなかったので、考えたことを忘れないうちに 「星の盤側」 現れては消えていく天才たちをカメラマンとして側で見つめ、写真に収めてきた多々良の物語。 天才たちの存在を認め、彼らの最高の瞬間、才能の燃え上がる瞬間を写真に収められることを、心の底から誇りに思っている多々良の仕事ぶりがかっこよくて憧れた。私も自分の仕事に少しでも誇りを持てる人になりたい。 「妖精の引き際」 パリで大学生活を送る律は、幼馴染の金メダリスト、萩尾レイナが引退を決意したことを知る。フォトエッセイの撮影のためにパリにやってきたレイナと街を巡りながら彼女の引退について考える。 律のレイナへの尊敬の気持ちが温かくて優しくてすごくよかった。 自分よりも後にスケートを始めた女の子が気がつけば自分を追い抜いて、自分が怪我でスケートができなくなった頃には、世界で戦うほどのスケート選手になっていて、劣等感ややるせなさ、色んな思いがあったと思う。それでもレイナの努力する姿を知っているからこそ、ずっと応援して見つめ続けてきている姿がいいなと思った。 レイナを心から尊敬している律だけど、私からしたら彼自身も、夢はなくとも、パリという街に惹かれて2回目の大学生活を送るために留学できるのは十分すごいと思う。言葉とか気候とか、慣れない生活に苦労したこともあったと思う。彼が残り少ない留学生活で夢を見つけられることを祈る。
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved