
John9zaku
@exzaku
2025年8月12日

生物から見た世界 (岩波文庫)
クリサート,
ユクスキュル,
日高敏隆,
羽田節子
読み終わった
書名は「生物から見える世界」だけど、分断の時代を生きる僕たちも生物に含まれてることがわかる。
虫や魚、鳥、犬猫の見えている世界を覗いているようで、人間も同じく生物として、主観的な「環世界」で個人個人が生きていることに気づかされる。
幽霊が見えるのは、作用トーンであり、うちの犬が私に懐かないのは(泣)、中年男性という知覚標識による危険のトーンなのだと理解できた。
さらに広げれば、常識や認識の違いから起きるあらゆる人間関係の悩みは、主観が同じであるという大きな勘違いが原因なんだなぁと。
でも、主観は重なりえないからこそ、宗教や国どころか陰謀論というフィクションで、人は繋がるんだとも思った。
世界を理解するひとつの手がかりが得られる名著です。


