
草大福
@yadokari15
2025年8月17日

父の回数
王谷晶
読み終わった
尾崎世界観さんが読むな、というので読んだ。
あと本屋で1話目を立ち読みして、凄くいいと思ったので。でもなんでいいのか全然言語化できないんだよね。どこかにいそうな「リアリティ」がいいのかな。尾崎さんが「肌触りが好き」と書いていたけど、なんかわかる気がする。
1話目もよかったけど、2話目のあの子を知ってる?が1番好きかも。リワインドもよかった。思いもかけない展開になって、しかも解決方法はそんなことになっちゃうの!?っていう。映像を思い浮かべると笑っちゃう感じが、馬鹿馬鹿しさが、好き。表題の「父の回数」は最後にぽん、と放り出された感じがまだ飲み込めていない。タイトルもわからない。再読したい。
どの話も「交わらなかったはずの人間同士が交わることで起こる、ちょっと奇妙な化学反応」を描いている。2話目の男2人の、噛み合ってないけど、変化が起こる感じが面白かったな。
あとやっぱり登場人物のその辺にいそうな感じとか、都合のいいことばかりが起こる訳じゃない感じとか、作者の方の人を観る目が凄いなと思う本だった。ババヤガの夜を同時に購入したのでそちらも楽しみ。あらすじ見る感じ全然違いそうなんだけど……。



