
ちょこれーと*
@5_ogd
2025年8月18日

あの夏のキミを探して
汐見夏衛
読み終わった
「どんなにつらいことでも、かならず終わる日がくるわ。だからね、おたがい、がんばりましょうね」
『好きなものを好きでいた気持ちを、失いたくなかった。また好きになりたかった。』
『伝えたい気持ちを、ちゃんと伝える大切さを。悪い状況のままで放置せずに、ちゃんと行動を起こすことの大切さを。』
汐見先生が戦後八十年に合わせて、小学校中学年でも読みやすいようにと書かれた作品。
思い出のマーニーを彷彿とさせる、戦時中に十三歳だったキミちゃんと現代の十三歳である陽和が裏山で巡り会う、不思議な十日間の物語。
人の幸不幸は比べられるものではないし、時代が違えば価値観や様々なものに対する重みも変わり、比べることなんてできないけれど。
一世紀も経っていない時代に、いま自分が生きているこの国は戦争をしていた。
未来を夢見ていたであろうたくさんの若い人たちが命を落としていった時代。
もちろん今の時代は今の時代で苦しみの内容は全然別ものだし、話せば分かり合えるなんて生微温いものでもない。
学びたくても学べず国の指揮下で働かざるを得ない子どもたちが今の時代でもいる。
そのことは心に留めておかなくてはいけない事実だと思う。
