
akamatie
@matie
2025年8月17日

小山さんノート
小山さんノートワークショップ
読み終わった
小山さんは、かつて芸術や文学で生計を立てることを目指していた。でもホームレスになる前もなった後も、パートナーからの暴力と支配に苦しみ続けた女性だ。それを聞いただけで、読まずにはいられなかった。
ホームレスの社会は、実社会以上にホモソーシャルな構造に支配されている。体力や攻撃性を持たない女性が生き抜くことの困難さ、恐ろしさ、心細さがひしひしと伝わってきた。そんな中で一番守ってほしい存在であるはずのパートナーから暴力と支配を受けたなんて、どれだけ彼女に絶望を与えただろうか。
私はこれまで、暴力や支配の構造、加害者の心理について、多くの本を通して探ってきた。傷ついている状態で、自分に何が起きているか整理ができなかったからだ。
でも小山さんは、日々傷つき混乱しながらも、書くことよってその実態を見つめて暴き、離れることを選択することができた。
芸術や文章で生きていける人はほんの一握りだ。それでも、表現に心を傾ける人間が持つ力は、自らの尊厳を守り、生きる力そのものになるのだと改めて思った。人知れず、力強く生きていた人。そんな小山さんの姿が、このノートの中には確かに刻まれていた。
ワークショップを通じて、小山さんの軌跡を残してくれたみなさんに感謝したい。

