

akamatie
@matie
- 2025年8月20日ホームレスでいることいちむらみさこ気になる
- 2025年8月17日小山さんノート小山さんノートワークショップ読み終わった小山さんは、かつて芸術や文学で生計を立てることを目指していた。でもホームレスになる前もなった後も、パートナーからの暴力と支配に苦しみ続けた女性だ。それを聞いただけで、読まずにはいられなかった。 ホームレスの社会は、実社会以上にホモソーシャルな構造に支配されている。体力や攻撃性を持たない女性が生き抜くことの困難さ、恐ろしさ、心細さがひしひしと伝わってきた。そんな中で一番守ってほしい存在であるはずのパートナーから暴力と支配を受けたなんて、どれだけ彼女に絶望を与えただろうか。 私はこれまで、暴力や支配の構造、加害者の心理について、多くの本を通して探ってきた。傷ついている状態で、自分に何が起きているか整理ができなかったからだ。 でも小山さんは、日々傷つき混乱しながらも、書くことよってその実態を見つめて暴き、離れることを選択することができた。 芸術や文章で生きていける人はほんの一握りだ。それでも、表現に心を傾ける人間が持つ力は、自らの尊厳を守り、生きる力そのものになるのだと改めて思った。人知れず、力強く生きていた人。そんな小山さんの姿が、このノートの中には確かに刻まれていた。 ワークショップを通じて、小山さんの軌跡を残してくれたみなさんに感謝したい。
- 2025年8月7日バッド・フェミニストロクサーヌ・ゲイ,野中モモ読み終わった知らないドラマやコメディアン、ヒップホップの曲の話がたくさん出てきて、少し置いてけぼりになったし、著者の怒りのエネルギーに圧倒されて、正直しんどく感じて、最初はなかなかページが進まなかった。 でも読み進めていくうちに、これは怒りたくて怒っているのではなく、怒らざるを得ない状況があるからこその言葉なのだと、少しずつ伝わってきた。 フェミニストの歴史を知らなくても、完璧な人柄でなくても、黒人であり女性である著者が自分はこう感じるんだって違和感や差別を語る姿にはげまされた。 以前読んだ『私たちにはことばが必要だ』は、戦わなきゃいけないという力強さに圧倒されてしまったけれど、『バッドフェミニスト』は、グラグラと揺れている私を受け入れてくれるような言葉が多くて、ちょうど今の自分にぴったりだったと思う。
- 2025年8月5日トピーカ・スクールベン・ラーナー,川野太郎買った
- 2025年8月1日
- 2025年7月17日村に火をつけ,白痴になれ栗原康読み終わったCOTEN RADIOや他の本と重複する内容も多かったけど、軽快な文体(恋愛や性の捉え方はだいぶ軽率)で楽しく読めた。 女性の地位が確立していなかった明治大正時代に、女はこうあるべきという性・家事・仕事の枠を疑い、ぶち壊して我が道を行った伊藤野枝。その悩みは、自由恋愛が当たり前になり男女雇用機会均等法がある今でも、パートナーとの考え方のすれ違いや家庭内の負担、仕事との両立の難しさの部分などですごく共感できる。 自由恋愛で射止めたものの、家事も育児も放棄した辻潤。思想的に共鳴しあった大杉栄との暮らしでも、結局生活の負担は野枝にのしかかる。社会の思想だけでなく、自分自身の中の固定観念に気づき、行動に移していく姿が印象的だった。 奔放さと図太さを武器に突き進んだ彼女の生き方を通して、もっと自分の心に向き合ってわがままに生きていいと勇気をもらえる。 定期的に伊藤野枝の本を読もう。
- 2025年7月10日吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる吉本ばなな読み終わったお悩み相談ってふつう相談者に寄り添うものだけど、吉本ばななは時にその相手、しかも嫌なやつの気持ちにまで目を向ける。その姿勢に人の内面をずっと見つめてきた人なんだと思った。 全然優しくないストレートな正論や切り込みにヒッとなることもあるけど、決して相談者を突き放さない。むしろ内面の成長を信じているようにも見える。失敗を重ねながら人との関係を作ってきた人だからこその実直な深さがある。 自分らしさを大事にしながら、他人をきちんと見つめる誠実さ。必要なときには関係性を手放せる潔さ。きれいごとじゃなく、地に足のついた価値観を持った人だと思う。 好きな小説家がこんなに真摯であたたかい人だったことが嬉しい。
- 2025年7月1日脳のお休み蟹の親子気になる
- 2025年6月30日群れから逸れて生きるための自学自習法向坂くじら,柳原浩紀気になる
- 2025年6月29日吉本ばななが友だちの悩みについてこたえる吉本ばなな借りてきた
- 2025年6月29日ファンタジーランド(上)カート・アンダーセン,山田文,山田美明読んでるアメリカという国のファンタジーと現実のあいまいさについて、宗教観や開拓民の価値観、経済へのスタンスなどを歴史を軸に読み解いていく本。 だけど、文面がずっと皮肉っぽくて、人を見下すようなトーンが続くのがどうもきつかった。読んでいて疲れてしまって、三分の二くらいで断念。 アメリカの特異性や歴史に興味はあるけれど、もう少し馴染みやすい本で再挑戦かな。物語以外の本も読みたい気持ちはあるけど、なかなか進まなくて残念。
- 2025年6月14日宙に参る(5巻)肋骨凹介読み終わった5巻が出たので、改めて1巻から読み直した。 SF作品は、時代背景やテクノロジーの説明が冗長になって、物語への没入を妨げることもあるけれど『宙を参る』にはそれがない。 語られる技術や設定は、魔女と呼ばれるプログラマー/工学技術者の主人公と、彼女の息子であるAIロボットとの自然な会話や、将棋AIとのVR空間でのやり取り、同業者との再会といった日常のエピソードの中に溶け込んでいる。 ゆるい生活のリズム、独特なワードセンス、漫画表現の巧みさがぴたりと噛み合っていて、それがどれほどすごいことなのか、読んだ後にふと気づかされる。 リンジン(AIロボット)には魂のようなものが宿っていて、そのやり取りは温かくて心地よい響きがある。 SFとしても、物語としても、深く楽しめる作品。
- 2025年6月13日ファンタジーランド(上)カート・アンダーセン,山田文,山田美明借りてきた
- 2025年6月11日小さな星の本渡部潤一気になる
- 2025年6月8日踊るように寝て、眠るように食べるひらいめぐみ気になる
- 2025年6月6日ハーモニー伊藤計劃読み終わった10年ぶり、2度目の読了。 争いの時代を越えた人類は、生府に守られ、調和と健康を至上の価値とする社会を築いた。誰もが社会のために生き、争いも病もない世界。 けれどその調和は、個人の意思や感情を抑え込むことで成り立っている。その圧に苦しみ、自ら命を絶つ人も少なくない。それは本当の調和と言えるのか。 自分自身、日々の生活の中で他人との軋轢に悩んでいるからこそ、この理想的な世界の美しさと怖さの両方を強く感じた。 人間の意思が社会に完全に溶け合う世界は、エーリッヒ・フロムが説いた理想の愛の形とも言えるのかもしれない。 伊藤計劃が描いたこの理想郷を超える未来を、これからのSFは描いてくれるのかしら。
- 2025年6月6日君と宇宙を歩くために(2)泥ノ田犬彦読み終わった小林くん宇野くんにとって、テスト勉強は大きな壁。できなさに落ち込んだり、人といると疲れたり、それでも自分の苦手に向き合ってる姿にはげまされる。 小林くんがバイト先でミスを責められてストレスを抱える場面が自分にも重なって刺さった。責められなくてももう自分で十分反省してるのにって感じ、すごくわかる。それでも相手とちゃんと対話しようとする姿が誠実で、印象的だった。 2人がそれぞれのペースで自分の苦手に向き合う姿に、勇気をもらえた気がする。優しい漫画。
- 2025年5月27日正しい家計管理林總気になる
- 2025年5月24日ありす、宇宙までも(1)売野機子読み終わった一気に3巻まで読了。 セリリンガルというハンデと早くに両親を亡くした孤独の中で生きてきた少女・ありす。彼女のバディは、同じく喪失を抱えた秀才の少年。親ガチャや共依存といった言葉を跳ね除け、弱さを抱えたまま希望へと進んでいく2人の冒険。 売野機子先生て、これまで暗く内省的な作品の印象が強かったのに、この作品はまるで別人。 テンポの良さと明るさの裏に、喪失を乗り越えようとする人の希望やパワーがしっかり描かれていて、心に響いた。
- 2025年5月24日能力で人を分けなくなる日最首悟気になる
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