
wuriko
@wuriko
2025年8月16日

ここは安心安全な場所
植本一子
読み終わった
@ 電車
6月に神戸の本の栞さんで買って寝かせていたけれど、時間のあるお盆休みにようやく。高尾山にむかう中央線の中でゆっくり噛み締めるように読めた。
20代の頃、家や会社、仲間や恋人など、自分らしくいられると思える場所がなかった私は、毎週末バスに乗って北陸へボランティアをしに通っていた。
一緒に滞在する人との関わりや、現地で暮らしてる人の生い立ち、朝早くベッドを抜け出して辺りを撮影する気持ち。私は植本さんのように鮮やかな言葉でそのときの気持ちを残すことはできなかったけれど、重なる部分があって苦しかった。
思い出して苦しいということは、そこは私の安心安全な場所ではなくなってしまったということなのだけど。いつか一人で生きていくことになったら、私はどこに心を休める場所をつくれるんだろう。そんなことを考えて読んでいた。
同僚におすすめしたところ「図書館の本みたいに、自分でラミネートしてるのかと思った」と言われた、表紙のツルツル具合も写真と合っていていい。