
句読点
@books_qutoten
2025年8月18日

シベリア抑留とは何だったのか
畑谷史代
読み終わった
まだうまく言葉にできないが、読めて良かった。1945年8月15日で建前上は日本の戦争は終わったことになっているが、その後何年間も過酷な収容所体験をした人たちがいる。石原は8年もの間、生死の境をさまよいながら辛うじて京都の舞鶴に帰郷した。
『夜と霧』から強く影響を受けたという石原吉郎だが、きっと石原吉郎の本もあの本のような力があるのだろう。さっそく『望郷と海』を買った。極限状況に置かれた時に見える人間の本性に、正面から向き合い続けた石原。「《人間》はつねに加害者のなかから生まれる」という文章の意味をもう少し噛み締めたい。何度か読み直さねば。
とても良い本だった。


