
はつね
@hatsukiusayo
2025年8月18日

麦本三歩の好きなもの
住野よる
再読中
心に残る一節
お気に入り
この小説ほんと好きだからずっとお気に入りがどんどん出てくるんだけど、この小説が主人公麦本三歩の心の声という形で展開されていくところが好きだと思ってる。
"怖い先輩"が三歩に深い話をしてくれた場面、「詳細は怖い先輩がせっかく三歩だけに話してくれたのだから省くけれども、」とそのまま話を小説の中でしっかりと書かれないところが本当に好き。
主人公と周りの人々との話が本当にこの世界の中で展開されていて、読者はそれを全て覗けるわけじゃない。よく本の世界では、主人公が知らないサイドを読者はしっていることって何気に多いと思っているんだけど、この小説では三歩がそれをしている。もちろん他の小説でもそれはあるんだろうけど、これを意図的に、主人公がわざと語らないというところが本当に良いと思う。主人公だけが心の中にそっといれとく話が存在しているところが良いなぁと思う。本の中の登場人物であるけれど、一人の人物であるのだなぁと強く感じられる。大好き。
