益田 "ナショナリズムと政治意識" 2025年8月18日

益田
益田
@msd
2025年8月18日
ナショナリズムと政治意識
3章メモ ・日本においてナショナリズムは右派の論理として受容されている風潮がある ・「日本の有権者の、ナショナリズム関連意識の結びつきをその程度に応じて大きく分けると、ナショナルプライド/愛国心と排外主義を中心として、2グループに分類できそうだ。日本が好きという素朴な帰属意識はナショナルプライドと強く関連しているが、中国嫌いに代表されるショービニズムや排外主義とは相関関係がない。ナショナルプライドはエスニックな日本人要件と相関しており、無視できない程度には排外主義とも相関している。ただし、排外主義感情は民族的ナショナリズムや反中意識のショービニズムとの両方でより強く相関している。」(p93) ・ナショナルな意識は右派に結びつく国が相対的多い(日本もそう)が、ナショナルな意識が政治的な左と結びついてる国は相当数ある。 →左の観念と「平等」が結びついて、右の観念と「伝統」が結びついている。ナショナリズムは伝統と平等どちらも包含する概念なのでどちらとも結びつく。→国民国家像を強化する保守の原理であることもあれば、現行の政治体制に立ち向かう革新の原理になるケースもある。 「もっと言えば、両者が特に明確に結びつかないパターンもある。(中略)半分程度の国では、ナショナルな意識が強いか弱いかということと、人々の政治的な左右認識はつながっていない。そういった国々で、仮にナショナリズムの高まりや、そういった政治的主張の高まりが見られたとしても、それは右傾化とはいいがたいだろう」(p97)
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