"責任と物語" 2025年8月20日

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@x_toyanya_x
2025年8月20日
責任と物語
責任と物語
戸谷洋志
物語のテクスト論的な話かと思っていたが哲学的なアプローチから始まって面白い。難解な内容だけれどわかりやすく例えも用いられていて読みやすかった。  この本では社会的・法律面での責任ではなく道徳の面においての責任を取り扱うという前提の次に、では人間には責任を負うための自由意志があるのか? という決定論の解説が続き、自由意志が無ければ責任概念が成立しないという説明に展開されていく。  デカルトの思椎実体(精神や自由意志)と延長実態(物理空間に存在する事物)という二分において、他の動物が機械的な動きをする延長実体であり、人間は「言葉の使用と応用的な創造」をできることを根拠に思椎実体であるとするのなら生成AIはどうなるのだろう? と読んでいて疑問に思ったら、次のページでその点にも触れられていて面白かった。
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