
もん
@_mom_n
2025年8月21日

星が吸う水
村田沙耶香
読み終わった
心に残る一節
@ 図書館
性行為にまつわる2篇。村田さんの作品は、生々しい性描写も下品に感じないのがすごいなあと再認識。
p.17
ずっと振り回されていたものを縮小してコントロールできるようになった鶴子は、久しぶりに昼用の薄く短い生理用品を下着に貼り付けながら、ざまあみろと言ってやりたい気持ちになった。
p.95
愛情によって心臓が締め付けられるなら、梓にとっては心臓が性器なのかもしれない。鶴子は、場所すら、足の間に特定しなくてもいいような気がしていた。
p.216
あたしたちは空間なんだ。皮膚に区切られているだけで、小さな暗闇のかけらなのだ。星の光で少し表面が光っているだけで、自分たちは皮膚で区切られた宇宙なのだ。


